競艇のモーターの見方|2連対率33%が真ん中。41万レースで測った
出走表のモーター2連対率を見て、「35%は高いのか低いのか」と迷ったことはありませんか。
答えを先に書きます。
- ふつうは33%です。6艇のうち2艇が必ず2連対するので、全モーターの平均は計算上ちょうど33.3%になります
- 2連対率が高いほど、1号艇はよく勝ちます。25%未満なら48.2%、45%以上なら62.7%。きれいに並びます
- それなのに、回収率はほとんど上がりません。良いモーターの1号艇を買っても、ふつうの1号艇を買っても、戻ってくる金額はほぼ同じでした
2019年以降の418,446レースを数えた結果です。
まず「33%がふつう」を覚える
モーターの2連対率は、そのモーターが2着以内に入った割合です。
ここで大事なのは、この数字の平均が最初から決まっていることです。1レースで2連対するのは6艇のうち2艇。つまり全モーターをならせば、必ず2÷6=33.3%になります。
よそのサイトで「2連対率40%以上が狙い目」と書かれているのを見ますが、その40%が平均からどれだけ離れているのかは誰も書いていません。33%が真ん中だと知っていれば、40%は「かなり上」、30%は「やや下」と、その場で判断できます。
実際の分布はこうでした。
| 2連対率 | レース数 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 31〜34% | 139,603 | 33.4% |
| 34〜37% | 128,987 | 30.8% |
| 28〜31% | 53,751 | 12.8% |
| 37〜40% | 47,389 | 11.3% |
| 40〜45% | 20,402 | 4.9% |
| 25〜28% | 15,042 | 3.6% |
| 25%未満 | 7,714 | 1.8% |
| 45%以上 | 5,558 | 1.3% |
3分の2が31〜37%に入ります。40%以上は6%しかなく、45%以上は100レースに1本しかありません。「40%以上が狙い目」と言われても、そもそもめったに出会いません。
2連対率が高いほど、1号艇は勝つ
ここは、はっきり出ました。1号艇のモーターの2連対率べつに、1号艇の1着率を並べます。
| 1号艇のモーター | レース数 | 1号艇の1着率 | 全体との差 |
|---|---|---|---|
| 25%未満 | 7,714 | 48.2% | −6.6 |
| 25〜28% | 15,042 | 51.6% | −3.2 |
| 28〜31% | 53,751 | 52.7% | −2.0 |
| 31〜34% | 139,603 | 54.0% | −0.8 |
| 34〜37% | 128,987 | 55.6% | +0.8 |
| 37〜40% | 47,389 | 56.6% | +1.8 |
| 40〜45% | 20,402 | 59.0% | +4.2 |
| 45%以上 | 5,558 | 62.7% | +8.0 |
全体の1号艇1着率は54.8%です。そこから、下は48.2%、上は62.7%まで、14ポイント以上動きます。
ひとつも逆転がありません。きれいな一本調子です。
さらに、2019〜2022年と2023年以降に分けても、同じ形でした。
| 2連対率 | 2019〜2022年 | 2023年以降 |
|---|---|---|
| 25%未満 | 48.3% | 48.1% |
| 31〜34% | 53.9% | 54.0% |
| 40〜45% | 59.3% | 58.5% |
| 45%以上 | 62.6% | 62.9% |
ほぼ一致しています。たまたま見えた数字ではありません。モーターの2連対率は、本当にレース結果を動かしています。
それなのに、回収率は上がらない
ここからが本題です。
同じ表に、3連単1番人気を買い続けたときの回収率を並べます。
| 1号艇のモーター | 1号艇の1着率 | 1番人気の回収率 |
|---|---|---|
| 25%未満 | 48.2% | 70.8% |
| 28〜31% | 52.7% | 77.6% |
| 31〜34% | 54.0% | 76.7% |
| 34〜37% | 55.6% | 77.3% |
| 37〜40% | 56.6% | 76.5% |
| 40〜45% | 59.0% | 76.6% |
全体の回収率は76.9%です。
1着率が54.0%の帯でも76.7%、59.0%の帯でも76.6%。ほとんど同じです。
1号艇が5ポイントも多く勝つのに、戻ってくる金額が変わらない。これは「モーターが良い」という情報が、すでにオッズに入りきっているということです。
みんなが出走表のモーター2連対率を見て、良いモーターの舟券を買う。だから配当が下がる。勝ちやすくなったぶん、安くなる。差し引きゼロです。
回収率は何をどう買っても75%前後に落ちると前に書きました。モーターを見ても、その壁は越えられませんでした。
「モーターを見れば勝てる」は、残念ながら成り立ちません。見るべきなのは本当ですが、見るだけでは足りません。
両端だけ、外れて見える
ただし、表の上下の端だけ様子が違います。
| 2連対率 | レース数 | 回収率 | 全体との差 |
|---|---|---|---|
| 25%未満 | 7,714 | 70.8% | −6.1 |
| 45%以上 | 5,558 | 83.7% | +6.8 |
真ん中はぴたりと76%台に並ぶのに、両端だけ6ポイント以上ずれています。
ここは正直に書きます。これは、まだ言い切れません。
45%以上は5,558レースしかありません。この本数だと、運のばらつきだけで3〜4ポイントは動きます。+6.8ポイントは「はっきり外れた」と言うには足りない大きさです。
前半(2019〜2022年)が81.8%、後半(2023年以降)が85.8%で、どちらも上に出ているのは心強い材料です。けれど心強いことと、証明できたことは違います。
鬼舩Kingdomでは、このモーター45%以上という条件を、スタートの速さやどか遅れの少なさと組み合わせて使っています。それでも買えるのは月に8本程度です。「100レースに1本しかない」という、さきほどの分布のとおりです。
走数は、気にしなくていい
「まだ30走しかしていないモーターの2連対率は信用できない」とよく言われます。測ってみました。
| そのモーターの走数 | レース数 | 1号艇の1着率 |
|---|---|---|
| 30〜49走 | 6,828 | 55.2% |
| 50〜99走 | 16,952 | 54.8% |
| 100〜199走 | 31,362 | 54.9% |
| 200〜399走 | 75,565 | 54.4% |
| 400走以上 | 287,739 | 54.8% |
まったく変わりません。30走の時点の2連対率も、400走たまったあとの2連対率も、同じだけ結果を言い当てていました。
ただし30走より少ない場合は、この測定に入れていません。30走を超えていれば気にしなくていい、というのがここで言えることです。
相手のモーターは、少しだけ効く
最後に、2〜6号艇のモーターも見てみます。1号艇から見て、いちばん良い相手のモーターがどれくらいかで分けました。
| 相手でいちばん良いモーター | レース数 | 1号艇の1着率 |
|---|---|---|
| 34〜37% | 155,429 | 54.9% |
| 37〜40% | 140,630 | 54.8% |
| 40〜45% | 79,778 | 54.6% |
| 45%以上 | 23,689 | 53.5% |
ほとんど動きません。45%以上の相手がいても、1号艇の1着率は1.3ポイント下がるだけでした。
「相手に超抜モーターがいると1号艇が飛ぶ」という話は、数字の上ではほぼ成り立っていません。自分のモーターのほうが、はるかに大事です。
まとめ:モーターの見方
- 33%が真ん中。それより上か下かで判断する
- 40%以上は全体の6%、45%以上は1.3%しかない。めったに出会わない
- 2連対率が高いほど1号艇は勝つ。これは確実
- それでも回収率は上がらない。良さはオッズに織り込まれている
- 走数は30を超えていれば気にしなくていい
- 相手のモーターは、ほとんど気にしなくていい
モーターを見る価値はあります。ただしそれは「勝ちやすいレースを見分ける」ためであって、「儲かるレースを見分ける」ためではありません。この2つは違います。
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この記事のデータ
- 対象:2019年1月1日〜2026年10月5日の418,446レース
- モーターの2連対率は、そのレースより前の成績だけで計算(先読みなし)
- 同じ場・同じ番号でも60日あいたら別モーターとして数え直し、走数30未満は対象外
- 出典:公式配布の競走成績データを鬼舩Kingdomが集計