競艇の回収率は75%が天井|30年1,356万件の払戻を全部数えた
競艇の回収率は、何をどう買っても75%に落ちます。
30年ぶんの払戻を1,356万行、全部数えた結果です。
- 3連単の1番人気を買い続ける … 73.5%
- 2連複の1番人気を買い続ける … 75.8%
- 拡連複の1番人気を買い続ける … 70.8%
どれも「控除率から決まる水準」の75%のまわりに、きれいに並びます。買い方を変えても、券種を変えても、動きません。
ただしひとつだけ、明らかに下に外れている券種がありました。そして、20年かけて7ポイントも動いていたものもありました。
1996年から2026年10月までの払戻 13,560,886行を、券種べつ・人気べつに数えた結果です。
そもそも回収率の上限は決まっている
競艇の払戻は、売り上げを全部分け合うわけではありません。先に決まった割合が引かれます。
- 3連単・3連複・2連単・2連複・拡連複 … 払戻は売上の 75%
- 単勝・複勝 … 払戻は売上の 80%
つまり全員が買った舟券の合計で見れば、100円につき25円は必ず減ります。 これは腕前とは関係なく、最初から決まっています。
だから回収率を考えるときの出発点は「75%」です。100%ではありません。
ここを「平均75%なら、うまく買えば100%を超えるはず」と考えるのは自然ですが、順番が逆です。75%は平均ではなく天井に近い。75%より上に行ける場所は、そのぶん誰かが75%より下にいる場所です。
では、どこが下なのか。数えました。
券種べつ・人気べつの回収率(30年)
n番人気の組番を、毎レース1点ずつ買い続けたらどうなるかです。
| 券種 | 1番人気の的中率 | 1番人気の回収率 | 基準との差 |
|---|---|---|---|
| 3連単 | 8.9% | 73.5% | −1.5 |
| 3連複 | 24.6% | 75.7% | +0.7 |
| 2連単 | 21.0% | 74.5% | −0.5 |
| 2連複 | 30.4% | 75.8% | +0.8 |
| 拡連複 | 51.9% | 70.8% | −4.2 |
対象は3連単で1,319,689レース、拡連複で1,318,305レースです。
4つの券種は基準の75%から1ポイント以内に収まっています。拡連複だけが4.2ポイントも下にいます。
単勝と複勝は、公式の払戻データに人気順が記録されていないため、この表に入れられませんでした。測れていないものを測れたふりはしません。
拡連複だけが、はっきり損をしている
拡連複(ワイド)は、2艇を選んで両方が3着以内に入れば当たりです。1レースで3通りが当たりになるので、的中率は51.9%と高くなります。
当たりやすいぶん配当は安いのですが、安すぎます。
1,318,305レース、13万回以上の的中を数えて70.8%です。これだけの数があると、運のばらつきは0.1ポイント程度しかありません。4.2ポイントの差は、偶然ではありえない。
鬼舩では別に、直近5年の318,821レースだけを使って同じことを測ったことがあります。そのときの拡連複は71.3%でした。30年で70.8%、5年で71.3%。期間を変えても同じ場所に落ちます。
当たりやすい券種は安心感があります。でも当たりやすさと儲かりやすさは、まったく別の話です。拡連複は「よく当たるが、長く買うほど確実に減る」券種でした。
20年で7ポイント上がって、2018年で止まった
いちばん意外だったのはここです。3連単の1番人気を買い続けたときの回収率を、年ごとに並べました。
| 年 | 1番人気の的中率 | 回収率 |
|---|---|---|
| 2004年 | 6.5% | 69.2% |
| 2008年 | 7.5% | 69.0% |
| 2012年 | 8.6% | 71.5% |
| 2016年 | 9.6% | 73.7% |
| 2019年 | 10.7% | 77.4% |
| 2022年 | 10.7% | 76.6% |
| 2025年 | 10.6% | 76.9% |
的中率が6.5%から10.7%へ上がっています。レースが堅くなった、ということです。そして回収率も69%から77%へ、7ポイント以上動きました。
そして2018年あたりでぴたりと止まり、以降8年間ほとんど動いていません。
なぜ上がったのかは、このデータだけでは決められません。考えられるのは2つです。
- 昔は1番人気が買われすぎていなかった(人気薄に票が流れていて、堅い舟券が相対的に得だった)
- レース自体が堅くなり、同時に払戻の設計も変わった
どちらが主因かを言い当てる材料は、我々の手元にはありません。わからないことは、わからないと書きます。
はっきり言えるのは「いまの3連単1番人気は約77%で、ここ8年動いていない」ということだけです。
81%の場所がある、と書いてはいけない理由
表を作っていて、基準の75%を超えている場所がいくつか見つかりました。
- 2連複の3番人気 … 81.5%
- 拡連複の5番人気 … 81.2%
- 拡連複の4番人気 … 80.4%
ここだけ切り取れば「2連複の3番人気を買えば81%」と書けます。書けますが、嘘になります。
この「3番人気」は、レースが終わってから決まる順位だからです。確定オッズを安い順に並べて3番目、という意味でしかありません。
舟券を買うのは締切前です。締切前のオッズでの3番人気が、確定でも3番人気である保証はどこにもありません。
鬼舩では実際にこれを測ったことがあります。締切前に1番人気だった3連単の組番が、確定でも1番人気だった割合は74.3%でした。1番人気ですら4回に1回は入れ替わります。3番人気ならもっと崩れます。
つまりこの81%は、買えない81%です。
よそのサイトで「◯番人気が狙い目」と書かれているものの多くは、この確定人気の数字です。読むときは「それは買う時点で分かるのか」を必ず確かめてください。
では、どこに勝ち目があるのか
ここまでの結論は身も蓋もありません。
- 何をどう買っても、長い目では75%に落ちる
- 拡連複はそれより4ポイント悪い
- 人気順をいじっても意味がない
買い方を工夫して勝つ道は、ありません。残っているのは「平均から外れたレースを見つけて、そのレースだけ買う」という道だけです。
鬼舩では、この考え方で条件を探しています。たとえばモーターの2連対率が45%以上で、どか遅れが少なく、スタートが速い1号艇にしぼると、3連単1番人気の回収率は104.7%まで上がりました。ただし条件を満たすのは月に8本程度です。
1日に何本も買える話ではありません。平均から外れた場所は、めったにないから外れていられるのです。
実際の成績はAI予想対決で全部公開しています。当たった予想も外れた予想も、後から消していません。
荒れる競艇場のデータや場べつの予想もあわせてどうぞ。
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この記事のデータ
- 対象:1996年7月18日〜2026年10月5日の払戻 13,560,886行
- 3連単 1,319,689レース/3連複 1,318,291/2連単 1,341,513/2連複 1,337,896/拡連複 1,318,305
- 出典:公式配布の競走成績データを鬼舩Kingdomが集計
- 人気順は確定オッズにもとづくもので、締切前の人気順とは異なります