競艇は25年で別の競技になった|1号艇の1着率が21.8%から55.0%へ
1997年の競艇で、6号艇は13.0%勝っていました。
2026年の6号艇は、3.0%です。
同じ競技とは思えない数字ですが、公式の記録です。1996年から2026年10月までの全159万レースを数えました。
| 年 | 1枠 | 2枠 | 3枠 | 4枠 | 5枠 | 6枠 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1997年 | 21.8% | 18.4% | 17.1% | 15.6% | 14.0% | 13.0% |
| 2026年 | 55.0% | 13.6% | 12.7% | 9.8% | 5.9% | 3.0% |
1997年は6艇がほぼ横一線でした。いちばん有利な1号艇でも5回に1回しか勝てず、いちばん不利な6号艇でも8回に1回は勝っていた。
いまは1号艇が2回に1回勝ち、6号艇は33回に1回しか勝ちません。
昔の競艇の攻略法が今まったく通じないのは、気のせいではありません。本当に別の競技になっています。
25年かけて、連続的に変わった
ある年に突然変わったわけではありません。毎年じわじわ動いています。
| 年 | 1枠 | 2枠 | 3枠 | 4枠 | 5枠 | 6枠 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1997年 | 21.8% | 18.4% | 17.1% | 15.6% | 14.0% | 13.0% |
| 2001年 | 25.0% | 18.9% | 17.1% | 14.7% | 12.9% | 11.4% |
| 2006年 | 30.5% | 18.8% | 16.2% | 14.2% | 10.9% | 9.4% |
| 2011年 | 39.2% | 17.5% | 14.8% | 13.7% | 8.4% | 6.4% |
| 2013年 | 45.1% | 16.6% | 14.0% | 12.7% | 6.8% | 4.7% |
| 2016年 | 50.1% | 16.2% | 12.8% | 10.9% | 6.2% | 3.8% |
| 2019年 | 54.5% | 14.6% | 12.1% | 9.9% | 5.7% | 3.2% |
| 2026年 | 55.0% | 13.6% | 12.7% | 9.8% | 5.9% | 3.0% |
見どころが3つあります。
1. いちばん動いたのは2010年から2016年です。この6年で1枠が36.5%から50.1%へ、14ポイント上がりました。25年ぶんの変化の、半分近くがここに集中しています。
2. 損をしたのは外枠です。1枠が33ポイント増えたぶん、どこかが減っています。2枠は18.4%から13.6%へ4.8ポイント減っただけですが、5枠は14.0%から5.9%へ、6枠は13.0%から3.0%へ。外ほど大きく削られました。
3. 2019年で止まっています。54.5%から2026年の55.0%まで、7年間ほとんど動いていません。いまの形は、すでに落ち着いた形です。
決まり手の記録も、同じことを言っている
着順の記録だけを信じるのは危ないので、別のデータでも確かめました。
「逃げ」(1コースの艇がそのまま1着)の割合です。これは決まり手の記録から数えたもので、着順の表とは別に入っています。
| 年 | 逃げ率 |
|---|---|
| 2001年 | 24.0% |
| 2008年 | 33.4% |
| 2013年 | 42.6% |
| 2019年 | 52.4% |
| 2026年 | 52.9% |
同じ形です。2001年は4回に1回しか逃げが決まらず、いまは2回に1回決まります。
このデータが本当に正しいか、3回確かめた
あまりに大きな変化なので、最初は自分の集計が壊れていると思いました。1号艇の1着率が21.8%というのは、常識に反します。
3つ確かめました。
ひとつ目。全レースで、1〜6枠がきちんと6艇ずつそろっているか。 → 25年間、1レースあたりちょうど6.00行。欠けも重複もなし。
ふたつ目。枠べつ1着率の合計が100%になるか。 → 全年でちょうど100.0%。1着が記録されていないレースはゼロ。
みっつ目。ここがいちばん大事です。着順の記録と、払戻データの3連単の当たり組番を突き合わせました。「1-2-3」の先頭の数字が1着の艇番なので、着順の記録と一致するはずです。払戻の表は別の経路で入っているので、片方が壊れていればズレます。
結果は 130万レースで一致率100.00%でした。
壊れているのは私の思いこみのほうでした。
舟券の当たりやすさも、同じだけ変わった
レースが堅くなれば、舟券も当たりやすくなります。前に3連単1番人気の回収率を調べたときの数字を、年べつに並べ直すとこうなります。
| 年 | 3連単1番人気の的中率 | 回収率 |
|---|---|---|
| 2001年 | 5.6% | 70.8% |
| 2008年 | 7.5% | 69.0% |
| 2013年 | 8.9% | 72.0% |
| 2019年 | 10.7% | 77.4% |
| 2026年 | 10.9% | 76.9% |
的中率が5.6%から10.9%へ、ほぼ倍。回収率も70.8%から76.9%へ6ポイント上がっています。
そしてこちらも2019年で止まっています。1枠の1着率が止まったのと同じ年です。偶然とは思えません。
なぜ変わったのかは、このデータでは言えない
ここは正直に書きます。
何が変わったのかは159万レースぶんの数字で示せます。なぜ変わったのかは、我々のデータからは決められません。
スタートや進入の取り扱い、番組の組み方など、この間にいろいろなことが変わったと言われています。けれど我々が持っているのはレースの結果だけで、ルールの変遷を記録したデータは持っていません。持っていないものから結論を出すことはしません。
言えるのは、2010年から2016年にかけて何かが大きく動き、2019年で落ち着いたということまでです。
この記事がいちばん伝えたいこと
古いデータで作った予想を信じてはいけない、ということです。
もし10年分、20年分のデータを全部まとめて「1号艇の1着率は40%くらい」と計算したら、その数字はどの年にも当てはまりません。昔と今を足して2で割った、どこにも存在しない競艇の数字になります。
鬼舩Kingdomで予想の条件を探すとき、直近5年しか使っていないのはこのためです。データは多いほど良い、ではありません。同じ競技の中で数えなければ、多さは害になります。
よそで「過去◯万レースを分析」と書かれているものを見たら、それが何年から何年までのデータなのかを確かめてください。2005年のレースは、いまの競艇とは別の競技です。
実際の予想の成績はAI予想対決で全部公開しています。風と波のデータ、場べつの予想、選手ランキングもあわせてどうぞ。
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この記事のデータ
- 対象:1996年7月18日〜2026年10月5日の全1,592,812レース
- 枠べつ1着率は出走記録から、逃げ率は決まり手の記録から、それぞれ別に集計
- 検証:着順の記録と3連単払戻の当たり組番を1,319,689レースで突き合わせ、一致率100.00%
- 出典:公式配布の競走成績データを鬼舩Kingdomが集計